役所広司な気分です。

『EUREKA』(2000/日本)って映画があって。

この映画、わたし、30過ぎて初めてDVDで観たのだけど……


劇中の、役所広司氏演じる主人公のセリフ、響きまくる(T-T)

もうっ、言動のひとつひとつが、これでもかってくらい響く。ふるえる(涙)


わたし、20代の終わり頃にいろいろあって。

この映画、もし、20代のときっていうか、いろいろある前に観てたとしても、こんなに響くことはなかっただろうなと思う。そんな気ぃするな。


役所広司演じる主人公がバスジャック事件に巻き込まれて、人生がむちゃくちゃに踏み荒らされた状態になって……そこから再生の一歩を踏み出すまでに約2年かかってる、っていう設定なんだけれども。


その「2年」っていう長さも、我が身に引き比べてみると、なんか、めっちゃリアリティある。

もっとも、わたしはこの映画の主人公のように、すべて投げ出して逃げ出すことまではできなかったけれども。


劇中で……

主人公が、周囲の騒音(世間の関心等)の渦中にあって、自室でひとり畳に転がったまま、ひとりごつ場面とか。

松重豊氏演じる警察官とのやりとりとか。

斉藤陽一郎氏演じる大学生とぶつかる場面とか。

とかとか。。。

もうね、響く。びんびん響く(T-T)


なんかね。

なにはともあれ、今、生きてるわけだけれども。

正直、生き残れたことが果たして良かったのか、自分のなかで、その答えって宙ぶらりんなまんまなんだよね。。。


もちろん、感謝はしてるよ。うわっつらだけじゃなくて、現状の均衡が怖いくらいに、ひしひし、感謝してる。


わたし、もともと「生きる意味とは」みたいなこと、悩むようなタイプでは全然なくて。昔から。「意味も何も、生きてるんだからしょうがないじゃん」みたいな。

でもなんか、いろいろあってから、さすがに

 人生において

 幸せとは何ぞや

  【↑ココ、各自、脳内で書体を明朝体に変換して!】

みたいなことを、ガラにもなく、考えてみちゃったりしたのだけれども。。。


幸せとは「このひとにならだまされてもいい」と思えるひとに、出会うこと……かなあ? とか、感じたりした。(←歯切れ悪…)


ジョン・レノンの曲に「Out The Blue」って曲があって。

そのなかに、

 Anyway I survived long enough to make you my wife

って歌詞があるんだけど。

わたしにも、こんなふうに思える時がくるといいな、って。しみじみ思う。


もっとも、「Out The Blue」の歌詞とは違って、わたしが感謝する対象っていうのは、神様やマリア様じゃなくて、もっと具体的なものなんだけれども…(他人のご厚意とか。生き物とか)。

それに、わたし、「運命」って言葉、個人的には絶対使わないし。「運命」って、わたしの人生には不要。(←断言。)

基本的に、自分次第で未来は変えられると思っていたいし、 そうでなければ、どうやって今日を生きていかれるんだよ、と感じる。

もちろん、他人が「運命」を信じてるぶんにはなんとも思わないし、自分の嫌いな「運命」っていう単語が出てきたとしても、好きな歌は好きな歌。


基本的に、人生は自力で。ベースには「自力」がある。むしろ、自立心は無駄に旺盛(笑)

これまでの人生、ずっとそうやって生きてきたんだけど……。


ただ、それだけでは越えられない壁に、直面してる感じなんだよね。今。

「自力」は乗り越えられない部分を、「伴侶(出会い)」に求めてる。今。

なんか、うまくいえないんだけど、”触媒”みたいな感じかなあ。


結局のところ、ふたりだろうとひとりだろうと、人生なんて目的の無い単なる道ゆき。わたしにとって。

立ち止まったら死ぬ。ただ、それだけのこと。だったら、鼻先にニンジンぶら下げてたほうが走り抜きやすい。

人生に目的なんかそもそも無いと思ってるから、「誰と一緒に走るか」が、わたしにとっては最重要。

どこを走るのかなんて、わたしにとってはたいした問題じゃない。


わたしの人生において大事なのは、「何をするか」より「誰とするか」


絶望の淵で目の当たりにした自分の欲望って、なんか、そんなんだったよ。


そんな自分の現状を反映してか、”人生再生”的なテーマの映画がマイブームになっている気がするなあ。近年。

以前から、好きな作品の傾向として、”痛みを抱えた人間が立ち直っていく”系があったので、個人的にもともとツボなのだとは思うけど。


同じ人生再生映画でも”傷を負ったマイナス状態からゼロ状態(ニュートラル状態)に引き上げるまで”を描いた作品もあるじゃない? それも好きだし、これまでは主にそっちのほうが目に付きやすかった気がするのだけど。

最近は”ゼロから1へ、再生の一歩をどう踏み出すか”という部分に、具体的に踏み込んでいる作品に、より惹かれている気がする。


そんなこんなで(?)、今、役所広司inEUREKAな気分なので……人生再生映画(なかでもゼロから1)にオススメあったら教えてください(^▽^)/