一気に回り始める水車。

先日、「最近あった良いことについて、話そう」みたいな話題があって。


そういうとき、「どれ話そう(迷うぅ~)」ってくらい、「良いこと」は日々たくさんあるんだけど。「あれも、これも…」って箇条書きに起こして、そっから「最近」を選出する、それだけで相当の時間を要するくらいに。それくらい、「良いこと」は日々たくさんあるんだけど。

定期的に読んでいるブログ記事からいろんな気付きをもらったこともそうだし、住環境が極めて理想的になったこともそうだし、素晴らしい作品(アーティスト)に出会えたこともそうだし。


ただひとつ、問題なのは、「良いこと」を「生きるためのエンジン」にできていない、自分自身のコンディション(現況)。


自分のコンディションが良いときなら、「良いこと」をまるでゴクゴク飲み干すようにして、それを「生きる糧、チカラ」に変えることができるように思う。

今は、それができていない。


頭では「良いこと」をちゃんと理解しているし認識しているし、もちろん、うわっつらじゃなくて、感謝だってひしひし感じている。現状の均衡が怖いくらいに、感謝している。


でも、今は、なんというか、それがすべて心の外側で起こっている感じ、があるというか。。。

起こった「良いこと」、それによって喚起された良いパワーが、ちゃんと心に入ってこない、流入してこないというか。。。


これは100%、わたしの中の問題。


これまでの人生、自分でも、ある程度方向を見定めて走ってきたつもりではあったのだけど。。。

とくに20代の終わり頃から、これまで迷いもなく「右」といっていた方向が、上下左右どこがどっちだかわからなくなるような、三半規管がきかなくなった船酔いのような感覚に陥っていて、どっちにハンドルを切ったらよいものだか、わかりかねる状態でずっと走り続けていて。


他ならぬわたし自身、現状のままではいけない、とよくわかっている。危機感をもっている。でも、どうにもならない。

「がんばらないと」と自分で自分に言った直後、「……でも、なんのために?」と自答する、、、そんなわかりきった、不毛な、自問自答を、しょーもないためいきみたいに繰り返してしまう。


先日、たまたま上原ひろみ氏のCDを聴いてて、ハッ とさせられる瞬間があって。


『Place to Be』っていうCDの冒頭に入ってる「BQE」って曲だったんだけど。


なんか、こう、ギアが カチッ とはまる瞬間みたいな、そういう一瞬があって。曲のなかに。積み重ねてきた音のベクトルが揃って、一気に推進力を生み出す、みたいな瞬間。


「あぁ、わたしのこれからの人生のなかにも、こういう一瞬がまた訪れるといいなあ」って、なんかヒリヒリするくらい、そう思った。


なんか、鬱屈してるタームみたいなのが、これまでの人生にもおそらくいくつかあって、そこを抜けるトリガーになったのが、いつもなにかしらの「出合い」だった気がする。ひとでも仕事でも芸術作品でも何でも。

視界を変えてくれるのって、やっぱ、出合いだと思う。ひとりでぐるぐるしててもたどり着けなかった場所まで、一気に連れてってくれる。

(無論、出合いを引き寄せるのは自分自身の行動でしかないし、出合いをきっかけにどう考え、どう行動するか決めるのも、自分でしかないわけだけど。)


いまのわたしはその”成功体験”に依存気味なのかな。

もちろん、自分でももがいてはいるよ、でもひとりでは抜けられる気がしない。


人間、思い描いたものを忠実にかたちにすることだってこんなにむずかしいのに、自分でもできる気がしないものを実現するなんて、できないんじゃないかな、ひとりでは。


この文章が、未来のどこかにつながっていくといいな。


それはともかく。

上原ひろみ氏の「BQE」。

わたしが聴いたCDの音源はYouTubeでは探しきれなかったんだけど、同曲の別テイクが見つかったから、ご参考までに張っとくー。

個人的にはCDのテイクのほうが好きかな…という感じなんだけど、でもこの動画はライヴ音源だし、まったく別物と考えたほうがいいのかも。もちろん、このテイクも好き。CDのバージョンには無い魅力も満載。

「BQE」は、2曲入ってるうちの1曲目。