天才というマイノリティ~シロッコのルサンチマン~
シロッコの名言として「常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天才だ!」を挙げられる方は多いと思うのだけど。。。
確かに、とても強さをもった言葉だし……それに、複数の方が名言だとお感じになったというのは、そこにある種の真理が秘められているのかな……とも思うし。
(わたしの個人的な意見としても、「常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天才だ!」には真理が秘められていると思う。)
ただ……シロッコがいいたかったことの核心、という意味では、「常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天才だ!」よりもむしろ、その直前の発言、
「天才の足を引っ張ることしかできなかった俗人どもに、何ができた?」
のほうに軸足があるんじゃないかな?とも思う。
ひとカタマリの発言の全体像としては、
「天才の足を引っ張ることしかできなかった俗人どもに、何ができた? 常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天才だ!」
だよね……。
文脈(実際にこのセリフが発された流れ)的にもそうだけど、意味的にも、シロッコは”俗人ども”が天才たちの足を引っ張るから”俗人ども”といっているわけで、そもそもそういう外圧(足引っ張る)がなければ、「常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天才だ!」なんてあえて主張する必要はないはずだよね??
マイノリティが、自分の領域を大きく侵犯されてる現状(現時点での一般的な認識)をニュートラルまでもっていこうとすると、現在マイノリティ側に侵犯してきてるマジョリティ側からの同調圧力と同じだけの力で、ぐぐっ と、認識の壁を押し戻す必要がある。
マジョリティの側が、マイノリティの言葉を「強い」「キツイ」と感じるのは、それはもう、個々人の感覚であり、それはある意味自然なことだと思うのだけど。
ただ、ニュートラルな認識を求めるマイノリティの言葉に「暴力性」を感じられるのならば、それはとりもなおさず、マジョリティがマイノリティに対してデフォでかけ続けている同調圧力が「暴力」に等しいものだってことだよな……とは思う。
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