シロッコの矢印、ハレルヤの矢印

わたしのなかでの「ガンダム一番の名言」は、シロッコの発した

 「サラが許しても私は許さん!」

なんだけど……。


じゃあ、「今まで観たガンダムのなかで、一番泣かされてしまった場面」は……というと、OOの、アレルヤがミッション放り出して人命救助に向かう場面かも。。。


あの、人がいるコンテナ(?)みたいなんが3つ脱落して地球に落下しそう!的な場面で、アレルヤが「死にたくなかったら真ん中に移動しろ!」っつって、3つのうちの左右ふたつを( >_[・]) ロックオン☆でぶっとばしてロシアのアナグマ(?)とアレルヤガンダムのふたりで押しまくって見事救出!ってなるとこ。


あのときにさ、財閥のお嬢様(?)がなんかコチャコチャいってきてんの振り切って、アレルヤが


 「あなたにはわからないさ。宇宙を漂流する者の気持ちなんて」


っていうよね。。。


………涙腺(ToT)崩壊。


まだ、わたしはガンダムマイスター(←意味ちゃう。)になれてないから、前回の「ガンダム一番の名言」同様、今後「一番」が更新される可能性はあるけども……


ちなみに、あの場面で前面に出てきてたのはアレルヤのほうだったけど……

なんか、全般的になんだけど、ハレルヤのほうのセリフ、めっちゃ響くんだよね……

シロッコが与えてくれる感動とは、またちょっとベクトルが違う感じで。


シロッコのセリフから受ける感動が”突き刺さってくる系”だとしたら、ハレルヤのセリフがもたらしてくれる感動は”自分の中から矢が放たれていく系”。


シロッコも、ハレルヤも、双方とも、わたしが自分ひとりではみることのできなかったものをみせてくれる人たちなんだけども。

シロッコは外側からやってくる感じで、ハレルヤは内側からくる感じ。どちらも、導きと解放の要素を備えてはいるんだろうけども……体感的になんとなく違う感じ。


シロッコのほうが、ハレルヤのもう一歩先をいってる、のかなあ???

そこんとこは、よくわかんないや。まだ。わたしの現在地からでは。シロッコもハレルヤも、わたしからみると”先をいってる人たち”だから。


ハレルヤのセリフって、ひとつひとつが光みたいだなあ…って感じるんだよね。

その光に、自分の胸のうちを照らされてみて初めて気付いた…みたいな、いろんな感情があったりして。


自分ではうまく言葉にすることができなかった、その存在さえ自覚していなかった感情、「言いたかったこと」未満の潜在的に訴えたかったこと……いろんな思いの中心、そのド真ん中を スパーン! と射抜かれる感じ。(ロックオンもビックリの”的中”感。)


なんだろ……シロッコの言葉は、わたし自身の心が的になっててそこに突き刺さってくるイメージで、一方、ハレルヤの言葉は、わたしの目線の先の”射たかった”ものの中心に、わたしに代わって矢を放ってくれるイメージ。響くんだ。


 「人を改造して兵士にするような社会にどんな秩序があるっていうんだ」

 「どうよ? 一方的な暴力に為すすべも無く命をすり減らしていく気分は」

 「フコウ? 不幸だって? 施設にいる奴らは自分が不幸だって思ってねぇよ」「独りよがりな考えを相手に押し付けんな。どんな小奇麗な言葉を並べ立てても、お前の優しさは偽善だ。優しいふりして自分が満足したいだけなんだよ」

 「立場で人を殺すのかよ? ひきがねくらい感情で引け。おのれのエゴで引け。無慈悲なまでに!」


………涙腺(TдT)決壊。。。


ハレルヤ自身、「ハハハハハ! 良くやった! それでこそ俺の分身。面白くなりそうだぜ」とか言いながら泣いてたりさ……

(「どうよ? 一方的な暴力に為すすべも無く命をすり減らしていく気分は」とか、ハレルヤが言うと悪魔感満載のセリフだけど、カミーユ君が言うと正義オーラあふれるこの不思議w)

ミン中尉■やめてくれー! やめてくれぇえ!
ハレルヤ■こいつは命乞いってやつだなぁ~最後はなんだぁ? ママか?恋人か? 今ごろ走馬灯で子どもの頃からやり直している最中かぁ?
アレルヤ■やめろ! ハレルヤ!

ハレルヤ■あ? 待てよアレルヤ、今いいとこなんだから。

アレルヤ■やめてくれ!

ハレルヤ■なに言ってんだよ。お前が出来ないから俺がやってやってんだろ?

こういう場面とか、シロッコから「不愉快だな。この感覚は。生の感情丸出しで戦うなど…これでは人に品性を求めるなど絶望的だ」って、ダメ出しされちゃいそうだけども……(´-`)


わたしのなかにも、居る。ハレルヤが。

居るな……って。


いつかの、どこかで、自分でも気付かないうちに押し潰してきてしまった自分、そういう自分を持ってるんだろうな。わたしも。

もちろん、普段普通に生活してて、二重人格とかそういうのはないんだけど。。。

ガンダムという光に心の中を照らされてみて初めて、その存在に気付いたっていうか。


で、シロッコの

 「わかっている。事態はみえてきた。あとは簡単だ。共に戦おう。」

みたいなセリフは、そんなわたしが無意識に希求し続けていた要素・要素を、見事なほど端的に射抜いてる言葉なんだろうな……。刺さるんだ。


高く・深く・広い視点からの導きとか、安心とか信頼とか、そして、自分自身を求められることとか……いろんな要素が、短い言葉のなかに ぎゅぅっ とつまってて。