誰かの大事なもの。

昔さ、学生のころの話なんだけど。

美術の先生が、その講義の一番最初の授業のときに、「自分の作品はもちろん、他人の作品も大切に扱おうねー。」みたいな話をしてて。


その話、なんか、大人になった今も、折に触れて思い出すの。

大人になった今も、っていうより、大人になった今だからこそ、かなあ。しみじみ、その言葉をかみしめ直すっていうか。。。


自分が良いと思えるもの、自分の所有物は、まあ、大抵のひとが大事に扱うよね。(扱えないひともいるかもしれないけど……(;´▽`A``)

単純に、壊れたら自分が困るっていうのもあるし。


でも、他人の所有物、他人が大事にしてるものを大事にできるひとって、実は、そんなに多くないって気付く。この世の中。生きてると。

我が身を省みても、どれだけできてるか…って振り返ると冷や汗出る感じで。。。


だからこそ。

他人の大事にしているものに対する、優しいまなざし。ふと触れるときの、優しいタッチ……そういう一瞬に遭遇すると、なんというか、ものすごく、心を打たれる感じがする。

瞬間、こっちの心まで、やわらかくなるような感じで。


自分が良いと思えない(良さがわからない)ものにも、この広い世界のどこかには、それをむちゃくちゃ全力で愛しているひとがいるかもしれない……


そういう想像力の有無って、ものすごく、いろんな部分に波及してくる気がする。