アウェイと対極の、「ホーム」。

この世界には「絶対安全な場所」なんて、どこにも無いと思うのだけど。


だけど、というか、だからこそ、わたしは、伴侶にとっての「絶対安心できる場所」でありたい。わたし自身が。

伴侶には、わたしにとっての、唯一無二の帰る場所(存在)であってほしい。


わたしが築いていきたい家庭って、そういう、アウェイと対極にあるという意味での、「ホーム」なんだよね。


この世の中には、「プライバシーなんて幻想」という動かしがたい現実があるにせよ。

それならそれで、そのファンタジーを、ふたりの力で描き抜いてみたいと思う。死ぬまで。


わたしは絶対に伴侶を裏切らない。伴侶も絶対にわたしを裏切らない。ふたりが固く秘密・約束を守りあうさまを、スケルトンで見ることはできても、手出しすることはできない。


もちろん、人間だから、間違えたり、失敗したり、意図せず相手の意に反することをしてしまったりすることもあると思う。

そんなとき、言い訳まじりでも逆ギレでも平謝りでも苦言でも、どんなかたちでもいいから、隠したり抱え込んだりせず、旦那さまが本音を話せるような女でいたい。


逆にわたしも、伴侶の前でだけは、まるごとハダカの心でいたい。自分の意志で、さらけ出していたい。

たとえ、認めたくない欲望や現実でも、ちゃんと直視して、それをふまえて、ふたりでよく話し合って、お互いが無理なく守れるルール(約束)をつくっていきたい。


そうやってふたりで結んだ小さな約束を、ひとつひとつ守りながら、絆を強くしていきたい。


こういうこというと、相手の「ありのまま」を何もかも受け入れるだめんず好きとか、「わたしのすべてを受け入れて!」みたいなヤンデレ(?)を想像されちゃうかもしれないけど……わたしの理想像は、それとは、ちょっと違うかな。

(もちろん、そういう嗜好の方々もたくさんいらっしゃるだろうし、それは単に好みの問題で、同じ考え方のひと同士でパートナーシップを組めばいい話だと思う。)


なんだろ……伴侶が「自分はこうありたい」って思ってる、その理想を実現するために、パートナーとして全面的に協力したい、みたいな感じかなあ。


だから、伴侶が現状の自分自身に満足しているならば、「伴侶が自分らしく過ごせてるなら、わたしもうれしい(^-^)」ってなるし、もし、理想と現況にギャップがあるなら、「そのギャップを埋められるようにがんばろうよ!」って応援することになると思う。妻としてアシストできる部分があるなら、わたしも一緒にがんばりたいし。


逆に、わたしが現状の自分に満足してなくて「こうなりたい!」っていってるときには、伴侶に応援してもらえるとうれしいかな。

卑近すぎるたとえだけど……わたしが「やせたい」といいつつお菓子とか食べてたら、「お前、やせたいんじゃなかったのかよ!」みたいに、ツッコミいれたりしてほしいな。「そのまんまの君でいい」とかじゃなくて。


対外的なことについても、まずはふたりという”チーム”でしっかり鋼鉄タッグを組んで、それ以外の関係に対処していけたら、と思う。


たとえば、よそゆきのときに、わたしが何かおかしいことをしてたとして……(おかしいことってなんやろ、、、具体的には思い浮かばないけど、ま、いっか・笑)

そういうとき、伴侶が「皆さん、すみません…うちの嫁、こういう場に慣れてなくて……。至らなくて、大変失礼しました」みたいに場をとりなしてくれて、おうちに帰ってから「あんなんじゃダメだよ!」って叱ってくれたりすると、すごくうれしいし、ものすごく頼もしい。(ちゃんと反省して、繰り返さないようにする。)


もし、伴侶まで”皆さん”と一緒になって、「あずな、変なことしてる(苦笑)アイツ、ほんとダメだな…」っていってたら、ものすごく悲しい。


伴侶のご実家での、わたしの立ち居振る舞いが至らなかった場合も、「母ちゃん、うちのヤツ(=あずな)が至らなくてゴメンね」とその場をとりもってくれて、伴侶とわたしふたり(=”ホーム”)になったときに、ちゃんと具体的に注意してくれるとうれしい。


それは決して、「立場の弱い嫁のわたしを保護したり、判官贔屓したりしてほしい」っていう意味ではなくて…うまく説明できないのだけど、具体的にいうと、「かわいい息子が嫁側の人間になってしまって、お母さま(お姑さん)だっておもしろくないだろう。だから、夫婦で協力して、お母さまに敬意を示そう、お母さまを立てよう」みたいな、そういう意味。


旦那さまさえわたし(嫁)側の人間でいてくれたら、嫁の立場なんて、全然「弱い」ものなんかじゃないから。もう、百人力だから。


わたしに対する不満や怒りは、よそで愚痴らず、全部、わたしに直接ぶつけてほしい。一対一で、わたしと向き合ってほしい。

「“俺のイエ”に迎え入れる嫁」ではなく、「“俺の”伴侶(実質的には嫁でも何でもいい)」として、わたしと正面から向き合ってほしい。


伴侶に、ご実家のご両親・ご家族を大切にしたいという気持ちがあるなら、それは最大限尊重したいし、嫁としてできることは極力するつもり。


でも、伴侶のご実家のなかで、わたしひとり孤立無援のアウェイ環境に立たされてしまうのは、絶対に、絶対に耐えられない。


わたしと結婚した後も、チームメイトはわたしではなくご実家の方だと思っている夫なら、そもそも何のために結婚するのかすらわからなくなる。


わたしは、人間が一緒に暮らしてるという意味の家庭が欲しいんじゃない。「ホーム」を築きたい。

アウェイ(社会)のなかで闘い抜いた一日の終わりに、身も心も”帰れる”場所(=伴侶)が欲しい。

自分もそのひとにとっての、絶対安心できる”ホーム”であり続けたい。死ぬまで。「あずなは何があっても絶対、俺の味方だ」って。


それが、わたしにとっての、結婚の意味。